HOME > 建築士会関連 のニュース一覧 > 2024年度 講演会報告
2025-02-17名南支部
2025年2月15日(土)に愛知建築士会会議室にてMaru。Architecture 高野さま、森田さまを講師にお迎えして講演会を実施しました。
Maru。Architectureは、松原市民図書館、伊賀市庁舎改修、名古屋ステーション開発の事業(烏森オフィス、笹島高架下オフィス)など
ここ数年、新建築や日系アーキテクチャなどのメディアで名前を拝見することが多かった建築家ユニットです。
お話を聞く前は、既に何か(既設建屋や鉄道の高架)がある場所に手を加えるプロジェクトが多いイメージはありました。
ただ、出来上がった「かたち」は作品ごとでかなり違った印象もあって、建築家としてのコンセプトがどこにあるのか非常に関心がありました。
そのため、主催する側としても非常に楽しみにしていた講演でした。
各作品の共通点一つが、講演のタイトルにもなっている「重なり合う建築」でした。
重なり合うというのは、「異なる時間軸の技術」や「内と外」など様々なものが関係しあって、変化し続けるということです。
例えば、花重リノベーションに見る江戸時代の建屋と現代の架構の共存だったり、
尾州ビレッジに見る内と外が連続するような考え方だったり、実際の「かたち」と照らし合わせてレクチャーいただけたため
非常にわかりやすく、また共感できる内容でした。
また、「構造を身体に近づける」ということも共通点となっているそうです。
例えば、鉄道の高架という人間離れしたスケールの間に、木造のモジュールを挿入することで
都市インフラ(鉄道の高架)と建物を使う人間との調整を図っているそうです。
講演で一番印象的だったのは、質疑応答の時間で
プロジェクトメンバーとの間で「ことば」による共有を大切にされていると回答いただいたことです。
結果として現れる「かたち」については、様々なアウトプットがあるものの
根幹の「ことば」は変わらないそうです。
文字で書くのは簡単ですが、実際に実務を進めていくうちに、
目先にとらわれて根幹の考え方を見失うことは往々にしてあると思うので
「ことば」をメンバー間で共有できているのは素晴らしいことだと考えました。
主催する側としても、非常に実りのある講演でした。
高野さま、森田さま、ありがとうございました。
地区 | 昭和区、瑞穂区、緑区、天白区、豊明市、日進市、東郷町 |
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支部長 | 近藤 豊 |
名古屋名南支部は、昭和区、瑞穂区、緑区、天白区、豊明市、日進市、東郷町と広範囲にわたる支部区域をかかえており、毎年、区民祭り参加や耐震授業の開催など地域に密着した活動や、皆さんの自己研鑽につながるような研修見学会や講演会なども開催しています。