2023-10-01女性委員会
7月29日・30日の2日間にわたり、第32回全国女性建築士連絡協議会(石川)が開催され、
全国から310名が石川県に集まりました。
オンラインでも70名の参加があり、合計380名での開催です。
愛知からは14名が参加しました。
今回は同じ東海北陸ブロックの仲間である石川県での開催という事で、愛知は微力ながらお手伝いにも参加しました。
「守り・育て・受け継がれる技術、手仕事」~伝統工芸と建築~をテーマに、
多くの伝統工芸が有名な石川県らしい上品さが感じられる良い大会だったと思います。
1日目には被災地報告・活動報告・基調講演がありました。
被災地報告では復興支援道路が青森から福島まで開通したことを記念し、
東北ブロックのメンバーが実際に車を走らせて撮影した動画をリレー形式で紹介するという斬新な報告があり、
道路が途切れることなくつながることの大切さ、喜びがとてもよく伝わってきました。
活動報告では昭和51年より東海地震対策を県政の重要施策の一つとしてきた静岡県の職員の報告を聞き、
同じ課題を持つ愛知県としては色々参考にすることができました。
基調講演では金沢駅の駅舎のデザインに大きく関わられた金沢学院大学名誉教授の大場吉美氏をお迎えし、
駅の各所で石川県にある36品目の伝統的地場産業品を紹介・展示し、石川らしいおもてなし、
「美術館のような金沢駅」を造られた想い、ご苦労話を伺いました。
2日目は各分科会に参加しました。
私は「バリアフリーのまちづくり/みんなで考えるバリアフリー」をテーマとしたB分科会に参加しました。
福島市観光コンベンション協会で障がい者向けに観光案内をされている佐藤由香利氏は自らも障がい当事者という事でした。
いつもコンビでお仕事をされているという建築士の佐藤玲子氏との
福島県の宿泊施設でのバリアフリー調査、施設への助言、情報発信のお話しでしたが、
お二人の息のあった漫才のようなお話はとても分かりやすく、勉強になりました。
健常者ではなかなか気づかない気持ちの問題など由香利氏の視点と、
専門性が必要となる建築士としての玲子氏の視点、
両方が合わさったからこそできるアドバイスの必要性をとても感じました。
障がいと言っても様々。質疑の時は身体障がいの問題だけでなく知的障がい者に対する話に話題が広がり、
パブリックな空間で障がい者対応することの難しさも改めて感じました。
閉会式の後はエクスカーションにも参加。石川県立図書館見学コースの他、
伝統工芸・呈茶体験コースを用意していただき、私は「加賀水引づくり」をしました。
2日間を通して、様々なテーマでの学び、金沢のまちを肌で感じたこと、
伝統文化に触れることができたこと、
愛知の委員との交流、他県の建築士との再会・交流など充実した時間を過ごすことができました。