2023-11-28女性委員会
10月1日(日)、江西インターナショナルスクール(名古屋市西区)にて、
谷口たかひさ氏(実業家・環境活動家)を講師に迎え、70名を超える参加があった。 「気候変動に無関心でいられる人はいても、無関係でいられる人はいない。」
谷口氏は2021年の国連総会のスピーチでこのように語られた。
世界各国に比べ日本では気候変動をメディアで取り上げる頻度が少ないからだろうか、
「よくわからない」「自分には関係ない」「自分ひとりだけが頑張っても何も変わらない」など、
気候変動に対して消極的な態度を示す人が少なくない。
今夏、世界平均気温は観測史上最高となり、連日暑さでへとへとになったのは、
私達が身近で体験した気候変動の影響でもある。
打ち合わせや現場で外へ出る機会が多い建築士の中に、暑さと無関係だった方はほとんどいないと思う。 さて、谷口氏からは様々な動画が紹介されたが、
とりわけ学校を休んで環境デモに参加する海外の子どもたちの様子には衝撃を受けた。
大人たちに向け「行動を起こせ!気候変動を止めて!」と訴える。
将来のために勉強しろと言われても、このまま気候変動が進めば将来などあるかどうかわからない。
だから机に座って勉強している暇などない。このまま黙っていたら「大人は何もしてくれない」と言う。
この発言は私の心にグサッと突き刺さった。面と向かって言われたとしたらどれほど情けないことだろう。
「しっかりしていて立派だなあ」などと呑気に感心している場合ではない。 さらに、気候変動対策として個人でもできる様々な取り組みが紹介された。
選挙で投票すること、環境に配慮した商品を購入することなど、
すぐにでも取り組めることがあった。
大切なのは社会や企業に意思表示をする姿勢で、
一人ひとりの小さな力が集まれば社会が変わる。
(3.5%の人が変われば社会が変わる法則があることを谷口氏に教えていただいた。)
社会や政治に不満があるのなら「自分ひとりぐらい」の思考からお別れしなければならない。 気候変動について一人でも多くの人に現状を伝え、出来ることから行動してほしいとの願いを込め、
所属や年齢問わず参加しやすい休日開催とした。
その成果があってか会場には多くの親子(ほとんどは母親と子ども)の姿が見られ、 子どもたちも積極的に谷口氏に質問を投げかけ楽しんでいる様子だった。
性別で比較することは好まないが、なぜ男性参加者がこれほどにも少ないのか。
仕事だろうか。あるいは暮らしの課題はまだまだ妻にお任せなのだろうか。
もっと積極的に参加して欲しいと感じた。 谷口氏は小学校からの講演依頼も多く、翌日の小学校(福井県で3校)の講演に向け足早に会場を後にされたが、 気候変動に関心を示し行動するための一歩を踏み出すきっかけを与えてくださった。
一歩を踏み出した後、どのように行動するかは各々の課題である。
「何もしない恥ずかしい大人」にならないためにも。