2024-02-01女性委員会
令和5年度の女性委員会主催見学研修は、2023年11月10日(金)に
岐阜県各務原市鵜沼にある国指定重要文化財・川上貞奴別邸・萬松園を現地ガイドに説明をいただきながら見学し、
その後同敷地内にあるカフェにて景勝木曽川を眺めながらランチをしました。
午後から、国宝・犬山城に移動し、犬山城の耐震改修について、当時工事に携わった犬山市都市計画課の野村氏より解説をいただきながら、 見学をしました。 今回私は見学研修担当として、企画に携わらせていただきました。
犬山城見学の後、犬山城下町を散策していただこうと、少し早めに研修を終わるように企画しましたが、
当日は生憎の雨で、楽しい秋の散策とはならなかったのが残念です。 萬松園は川上貞奴晩年の別荘で鋳鉄製桟瓦葺き数寄屋の建物です。
川上貞奴の話は1985年のNHK大河ドラマ「春の波濤」になっています。
ちなみに、川上貞奴・松坂慶子、福沢桃介・風間杜夫、他には伊藤博文・伊丹十三、
川上貞奴の夫の川上音二郎・中村雅俊、福沢房子・檀ふみというキャストでした。
貞奴・音二郎・桃介・房子の4人の若者たちが織り成す青春模様を描いた愛と哀しみのドラマだったようです。 貞奴は芸者で伊藤博文の愛人、その後川上音二郎と結婚 し、世界巡業へ。
音二郎が亡くなった後、初恋の福沢桃介と過ごす。
一方、福沢桃介はイケメン苦学生で福沢諭吉の娘に見初められ、婿養子になる。
その後成功し、電力王と言われるようになるが、妻・房子との折り合いが悪く、
初恋の貞奴と過ごすようになるという、まさにドラマある生涯を送ったようです。 萬松園は川上貞奴晩年の最後の別荘ということで、そこかしこに貞奴のこだわりがちりばめてあり、
彼女の生涯を見ているような感覚になります。
襖にはイギリス巡業の思い出のタータンチェックの模様が使ってあったり、
仏間の天井には芸能の神様が描かれていたり、 桃介が愛した風景が描かれた襖があったりと、
26室ある部屋はどれ一つとして同じデザインはありません。
壁・天井・建具すべて違う仕様です!設計者目線で言うと、非常に厳しい施主様ですね…。 私はヘリテージ講座のスタッフとしてヘリテージ講座に参加させていただいているのですが、
先日、東区にある二葉館に見学に行く機会がありました。
二葉館は萬松園と同じく川上貞奴と福沢桃介の邸宅です。
二葉館は迎賓館としての色合いが強く、洋風の大きな空間構成がされており、
木曽川での水力発電を進めるためのまさに仕事をするための館です。
こちらは国指定の登録有形文化財となっています。 国宝犬山城の耐震改修も前回のヘリテージ講座で拝聴し、ぜひ他の人にも聞いていただきたいと思い、
今回企画しました。
先回同様、快く解説を受けていただきました犬山市都市計画課野村様に感謝申し上げます。 さて、私が女性委員会に参加させていただくようになって5年が過ぎました。
2022年は豊橋の水上ビルの見学、2021年は明治村、2020年は南山教会、2019年は昭和美術館「南山寿荘」を見学しました。
愛知県内を中心に見学してきましたが、新型コロナウイルス感染症も収束したことから、
来年度はバスで遠方に行くことも視野に入れて計画しております。
今年参加いただいた方々に感謝しつつ、来年のご参加もお待ちしております。
犬山城天守閣にて