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東海北陸ブロック会女性建築士協議会 令和6年度前期定例(新旧事務局)会議参加報告/ 能登半島地震被災地報告 吉野純子

2024-07-27女性委員会

6月22日(土)に「令和6年度前期定例(新旧事務局)会議」が行われました。

今までオブザーバーで何度か参加したことがありましたが、

今年度は運営委員として参加です。
 「ブロック会議」と呼ばれるこの会議は毎年、前期と後期の2回行われ、

6県が持ち回りで運営を担当します。

今回は石川県が担当予定でしたが、能登半島地震の被災地対応で運営が難しいということで、

新旧事務局が運営することになりました。

旧事務局は岐阜県、新事務局は富山県とこちらも持ち回りで担当しますが、

柔軟な対応力と運営力はさすが建築士会の方々だと思いました。
 会議の内容は、各県の今年度活動計画の発表に始まり、
前年度のブロック会議や協議会の事業報告、収支決算と予算について、

今後のブロック会議や全国大会での活動についてなどなど。

他にブロック会議を運営するための書類の書式についての審議もありました。

細かいことと思われがちですが、担当県が持ち回りなので、

これからも誰もが迷うことなく運営できるようにするために、

皆で相談しながら整えていくのは重要なことだなと思います。
 会議に先立ち出席者は資料の内容を確認し、質問や意見があれば事前に事務局へ送りました。

そういうしっかりとした事前準備によって、会議はスムーズに進められて終了しました。
 会議後は、北陸3県による被災地報告がありました。
 福井県は最大震度5強。福井市在住の報告者の自宅は棚の上に置いていたものが少し落下した程度だったそうです。

応急危険度判定は石川県寄りの地区の38件を行政の8名で対応し、

うち危険判定は6件。県内よりも石川へ応援に行く件数の方が多かったとのこと。

印象的だったのは観光への影響で、被害のない地域でもキャンセルが相次ぎ、

正しく地理や交通状況を理解して日常を送ることが大切で、復興支援にもつながるという話でした。
 富山県も最大震度5強で、やはり石川県に近い市町村での被害が多く、

応急危険度判定は3364件でうち危険判定は619件。

324名の判定士が参加してその内の約1/3が建築士会会員だったそうです。

判定の結果が使用可能であった市民の方から「専門の人に見てもらってホッとした」

と言われたのが印象的だったとのことでした。
 石川県は、初めに七尾市在住の方の体験がありました。
震度6強は18年前に経験した震度5強とは全くの別物だったこと、

情報がなく不安で1月3日に新聞が届いて少しホッとしたこと、

水の確保が日課だったことなどの話をしてくださいました。

石川県の応急危険度判定は31600件、うち危険判定は21615件。

建築士会からも多くの判定士が参画しましたが、資格更新していなかったために参加できなかったという会員も少なくなかったそうです。
 被災状況を目の当たりにした石川の女性委員の方たちは、耐震について強く勧めてこれなかった、

被災建物に対して的確に判断する自信が持てなかった、しばらく大きな地震は来ないと思っていたなど様々な思いを抱き、

いざという時に自信をもって行動できる意識づけを持ち続けたいと語った言葉には、重みを感じました。
 話してくださった思いは私たちの教訓にもなります。

被災地報告は、建築士という立場で有事の時に何ができるのか具体的に知り、

考えることができるとても有意義なものでした。

 

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