本殿を風雨から守る為の重要な役割を持つ社殿の覆殿。
これからの本殿の維持管理を続ける為に覆殿を建替える事となり、再びこの地で代々と守られながら100年、200年と残る構造の建築物へとの御宮関係者の願いにより。・伝統的構法・石場建て・限界耐力計算による建築とし、市指定文化財となる本殿の改修・復元も行う。
これらの社殿が古からの技術の継承を図る場となり、覆殿が伝統技術と現代の構造解析技術の融合の新たな建築となる。
The covered hall of the shrine has an important role in protecting the main shrine building from the elements. This reconstruction plan was based on the request of a sustainable structure for another 100~200 years to serve in a community so that traditional construction methods, *Ishibadate, and the calculation method of response and limit strength, are adopted. The main hall is designated as Cultural Asset by the city and will be renovated and restored. This main hall inherits ancient techniques, and the covered hall is new architecture that combines traditional and modern structural analysis techniques.
県産木材を繋ぐ
全て同じ地域の御宮が所有する同じ地域の山の材木を使用、地産地消により地域の林業の活性化の一端に加えて、木材を運搬する時のエネルギー消費も抑えることが可能でありウッドマイレージの観点や、地域の伝統や文化や産業にも貢献する事になる。
伝統を繋ぐ
伝統技術・技法と、木の特性の良さと資源の大切さを学ぶ場として、県内の大学・高等技術専門校・専門職種や県・市の担当などの現場研修・調査の場に使い市民への公開も行う事で、後進の育成・各職種の伝統と継承の大切さを伝える空間となる建築。
新たに歴史を繋ぐ
今回の計画は、設計・施工の宮大工が口伝で継承された伝統構法・技術の業を現代の構造解析技術による高い次元での解明と、現代の業となす伝統的構法・技術との融合による「理念と技能」が遺憾なく発揮でき、「文化」「環境」「人」それぞれの未来についての高い志を一つの空間にまとめ上げた新たな技術の継承へと繋ぐ建物となる
【 星野神社 覆殿・本殿 Webcast 】https://youtu.be/XAtRcTK5_hU
設計・施工:望月成高 望月工務店 望月建築設計室
愛知建築士会豊橋支部所属建築士
堂宮大工
大文社寺建築での堂宮大工の修業を経て、株式会社 望月工務店 望月建築設計室に至る。
「星野神社 覆殿・本殿」 ・日本建築学会作品選集2024・iF DESIGN AWARD・A’ Design Award・日本空間デザイン賞2023・第17回 木の建築賞・第54回 中部建築賞・第30回 愛知まちなみ建築賞・日本建築家協会優秀建築選2022・第8回 ウッドデザイン2022 他
「不惑の一棟」 ・iF DESIGN AWARD・A’ Design Award・日本空間デザイン賞2023・第34回 すまいる愛知住宅賞・第17回 木の建築賞・第9回 JIA東海住宅建築賞2022 他
・「あいちの名工」・「とよはしの匠」 ・ユネスコ無形文化遺産選定保存技術 伝統建築工匠の技/建造物木工 選定保存技術保存団体 日本伝統建築技術保存会「日本伝統建築技能者」「日本伝統建築棟梁」 認定