岡崎の平屋 - 田園を望む家 -
所在地 :岡崎市
設計者 :山吹設計工房 岩﨑孝史
施工者 :株式会社小幡建設
建物用途 :専用住宅
構造・階数:木造・地上1階
建築面積 :131.58㎡
延床面積 :106.41㎡(軒下部分除く)
竣工 :2021年1月
敷地は農業振興地域に接する古い集落の中にある。眼前には田園が広がり、その奥に矢作川が走る抜群のロケーションである。このロケーションを活かし、地域に根付いていくサスティナブルな住まいと、自分らしく感性豊かに愉しむミレニアル世代に向けた住まいの両立を目指した。
まず建物西面に大開口を設け、その先には奥行3.0Mの軒下空間、軒下に植栽帯を設置。雨樋を設けることをせず、雨垂れはそのまま木々に潤いを与え、天候ごとにその日を楽しむ仕掛けとした。プラン構成では多方向への動線計画などで空間の連続性を作りだし、平屋ゆえの単調な動きを解消した。
厳選された仕上げ材もさることながら、完成と同時に運び込まれた選りすぐりの家具や調度品が空間の質を昇華。今後持ち込まれる物は小さなもの一つとっても厳選され、空間と時間を色付けていくことと思う。住まい方もさることながら、打合せ中に生まれたお子さんが、両親の美意識と広大な風景の中でどのように育ち、羽ばたいていくのか、今から楽しみである。