常設委員会
バックナンバー
犬山市立図書館 子ども読書空間「ブックキャンプ」 堀部篤樹 2024年8月~9月
ヴィラ・リゾート (アジアンスタイルハウス) 奥野 幸子 2024年6月~7月
わんこのトータルケアハウス 眸畑中建築設計事務所株式会社 畑中ひと美 2024年4月~5月
能登半島地震を体験した地域に生きる建築 大坪一子建築設計研究所 大坪一子 2024年2月~3月
狭小地に建つ楽しく元気な保育園 Liv設計工房 川口亜稀子 2023年12月~2024年1月
SDGsな増改築 (株)ZIN設計室 磯部喜恵 2023年10月~11月
福祉リフォームいろいろ ひまわり建築工房 池田園子 2023年8月~9月築120年越え古民家再生 エヌスペースデザイン室 佐藤直子 2023年6月~7月
子育ても家事も趣味も楽しめる満足ハウス 深見清佳 2023年4月~5月
嬉・楽・好 ~2人暮らしの家~ 三和建設工業株式会社 甲村伊津己 2023年2月~3月
役目を終えた仕事場を庭と結ぶ2つ目のリビングに・・・(有)ブルームアンドブルーム 酒井賀津子 2022年12月~2023年1月
たのしみがいっぱい!あおぞらこども園・そらっこ園 (株)フォーラム 木邊 智子 2022年10月~11月
住み継ぐ -露地のある家- 筒井裕子建築研究所 筒井裕子 2022年8月~9月
ぬくもりのある高齢者の為の福祉施設 (株)オーラッド 小野全子 2022年6月~7月
外構リフォーム検討パース SAIデザイン 酒井ゆり菜 2022年4月~5月
不整形の土地に立つ美容室 (株)アイ設計 山内 智恵 2022年2月~3月
祖父が自慢した生家再生 鈴木紘美 2021年12月~2022年1月
時の変遷に耐える住まい たかひら住建 高比良実紀 2021年10月~11月
「美は細部に宿る」平屋の住まい 水嶋建設株式会社 輪崎 智美 2021年8月~9月
平屋瓦葺きの家 邑(ゆう)設計室 杉原 尚子 2021年6月~7月
それぞれの暮らし方が活きる2世帯の住まい よつば暮らしデザイン室 佐藤 百世 2021年4月~5月
それ以前の作品紹介 2021年3月以前
名古屋市北区の住宅地に乳児専門(0~2才児)の認可保育園として開園して約50年、
幼児(3~才児)も引き続き同じ園に預けたいという保護者の声も多く、園庭の一部に幼児棟園舎を増築することになりました。
園庭は開園当時からある大きな樹木や、近年植えた株立ちの木、子ども達に人気の小川やマンサクトンネルや畑と、
緑あふれる魅力的なものでした。
園庭に増築をすることでこの魅力的な園庭が減ってしまうという寂しさを、
規定の園庭面積を満たすために造る屋上園庭と残る地上園庭とを緑で立体的につないで、
視覚的にも、子ども達の遊びを促す仕掛けとしてもわくわくするものに変えようと考えました。
地上の築山からそのまま屋上まで緑のスロープを伸ばし、屋上緑化は地上からも見えるようにして、
植える木も花が咲いたり実がなったりを楽しめるものを選んでいます。
町並みとなる道路際の樹木、子ども達に人気のマンサクトンネル、食育につながる畑はできるだけ残し、平面計画を行いました。
室内空間は園児が長い時間を「暮らす」場所となります。
家にいるような安心感を感じつつ楽しくなる仕掛けや安全に過ごせる工夫を考えました。
愛知県産材「あいち認証材」ヒノキを床フローリング、壁天井仕上げや家具に使用し、
木のぬくもりを五感で感じながら、感性豊かな保育時間が過ごせるようにしました。
愛知県の「木の香る都市づくり事業」に採択されて支援を受けています。
2室ある保育室にそれぞれデン(あなぐら空間)を設けて、
広い保育室とはまた違う気持ちになれる場所であったり遊びの幅を広げる場所になったりすることを期待しました。
今では子ども達に人気の場所です。
使い勝手は実際に保育に入る保育士さんの意見も聞きながら細かく気を配りました。
屋上へ続く築山をかけ上り、木に実がなっていることに胸を躍らせ、木の香りのする保育室で遊び、デンに潜り込んでお友達と笑い合う。
そんな子ども達の姿が見られることを嬉しく思い、子ども達、先生方、地域の方々に愛される園舎であってほしいと願います。
(写真:多田ユウコ)
外観。緑が立体的に屋上へとつながっていく。外壁は「土」をイメージしたカラーとした。
屋上園庭。保存樹木と屋上緑化の緑に囲まれながら活発に遊べる。 緑に囲まれた園庭を継承した、南テラスとマンサクトンネル。
ヒノキ材に囲まれた山小屋風の前室。
ヒノキ材のぬくもりある保育室。天井は高くて白い部分と一段下がったヒノキ羽目板の部分とで、
一部屋の中でも開放的だったり落ち着いた雰囲気だったりと変化を付けている。
保育室は建具で2室に分けられ、クラスごとに落ち着いて保育が行われる。
遊びの幅が広がるデン(あなぐら空間)。 幼児用トイレは保育室と同じ雰囲気にしつつ、衛生的に仕上げている。
保育士さんからの要望で保育室から見守ることができる窓をつけた。
夕景。園庭に面する引戸は木製建具として、室内の木のぬくもりを外観にも連続させている。
犬山市の「学びの学校建築」にかかわる中で(これまで、羽黒小学校、楽田小学校、犬山南小学校の改築プロジェクトにかかわってきました)、
平成29年度より犬山市立図書館2階の展示室を子どものための読書空間に改修するプロジェクトにかかわる機会をいただきました。
乳幼児から小学生の子ども(とその保護者)を対象に、子どもの読書活動推進のスペースとしてリニューアルし、
令和3年3月30日にオープンしました。
←ブックキャンプ 内観
このプロジェクトは「読書キャンプ」をコンセプトに、犬山の自然や歴史を感じながら本に親しみ、
子どもと保護者が気軽に読書できるような空間を目指しました。
靴を脱いで寝転がって伸び伸びと読書ができる「読み聞かせスペース」、
家型の小さな読書スペースにこもったり、丸太ベンチに座ったり、テントの中に入ったりと、
子どもたちが読みたい場所を選べるように計画しました。
その他に、新たに「授乳室」を設け、図書館ボランティアの打合せや活動、図書館のイベントやワークショップで使える「ボランティアルーム」を設置しました。
↑ブックキャンプ配架案内図
読み聞かせスペース 家型の読書スペース
ボランティアルーム
「ブックキャンプ」を整備するにあたり、計画段階において、図書館司書・ボランティア・利用者(子どもや保護者)を対象に、
ワークショップを5回開催しました。
様々な視点から、たくさんの意見をうかがい、計画案に反映させました。
また、運用開始後も、愛称を考える子どもワークショップを開催し、6つの候補を考えました。
その後、市内の小学生が学習で使うタブレットによる電子投票や、図書館のホームページからインターネット投票を行って愛称を決定し、
ワークショップ参加者と市長によるお披露目会も開催しました。
↑図書館司書ワークショップ
つくってオシマイではなく、「ブックキャンプ」を含めた図書館全体、
ひいては犬山市の小・中学校の学校図書館との連携も含めてかかわっています。
非常勤講師を務める椙山女学園大学 生活科学部 生活環境デザイン学科の2年生の授業
「デザイン企画演習A(デザイン手法)(担当:𣘺本雅好(准教授)、堀部篤樹)」では、
テーマの1つに犬山市立図書館を設定し、より良い図書館にするためのアイデアを考えています。
ときには学生のアイデアが実現することがあります。
水野真凜さんたち(当時、椙山女学園大学 生活科学部 生活環境デザイン学科 2年生)が提案した「読書手帳」は、
授業が終わった後にディテールを詰めてデザインの精度を上げてもらい、
ビブリオバトルの景品として活用されています。
オープンと同時に犬山市立図書館が発行した「ブックガイド」は、
表紙のイラストや全体の構成・デザインなどを協力しました。
表紙のイラストは、坂爪優理香さん(当時、椙山女学園大学 生活科学部 生活環境デザイン学科 𣘺本雅好研究室に所属)に描いてもらいました。
読書手帳(ビブリオバトルの景品) ブックガイド(年齢別に5つのバージョン)
以上のように、犬山市立図書館 子ども読書空間「ブックキャンプ」は、200m2に満たない小さな空間ですが、
たくさんの人がかかわって完成し、運営しています。
今後も、様々な専門家や大学生と一緒にかかわりながら、より良い施設・運用に協力していくつもりです。
旗竿の敷地はすぐ隣にアパートが建ち北面以外は燐家に囲まれています。
施主は旅好きの友人で一緒に海外に行くこともしばしば いよいよ家を建てるとき海外のリゾートのような家にしよう! と話が盛り上がりました。 そして一緒にアジアのリゾートへ 滞在したホテルは施主好みの色使いとインテリア おおらかな空間で目指す住宅にコンセプトがぴったりのホテルでした。
イメージが共有されたため何事も全く迷いなく計画が進み完成に至りました。
LDK
平屋部分の空間は勾配天井として化粧垂木をあらわして リゾートヴィラらしく葦簀天井としました
フローリングや造り付け家具・ダイニングテーブルなど造作材含め木部はすべてタモで統一しています
フローリングと黒塗床のコントラストを空間のアクセントとしています
ゲストルーム
リビングに隣接してくつろぐためのデイベット兼ゲストルームをつくりました
ヘッドボードの壁面ファルリックは海外で購入した思い出のものです
洗面化粧台
大判タイルを使用した天板のオリジナル化粧台
LDK含め家具や建具のデザインはすべて統一設計しています
デッキ
唯一の景色が望める北側に屋根付きの大きなデッキを造りました
リゾートといえばこの空間は必須です
雑貨や小物 アンティークやファブリック
旅先で手に入れた楽しいものを暮らしの身近なところで楽しんで
住宅をリゾートのような非日常の空間に・・・・
そんな願いを込めて完成しました
美容院、ホテルを併設する犬の幼稚園の新築計画 設計及び施工 眸畑中建築設計事務所株式会社 確認申請・パース作成協力 岡本里絵建築設計事務所
小型犬から大型犬までが日中通う犬の幼稚園をお客様とともに造り上げました。 地名:愛知県豊田市水源町2 丁目、平和町8丁目 敷地面積:345.98 ㎡(104.45 坪) 市街化区域、第1 種住居地域 店舗部分:1 階 94.40 ㎡(28.5 坪) 住居部分:1 階 1.66 ㎡(0.5 坪) 2 階92.75 ㎡(28 坪)
1:立地計画 犬の幼稚園新築計画の土地探しは厳しく、第2 種中高層住戸専用地域以上の用途地域に制限され、
犬のなき声など周囲の環境にも配慮すると、とても困難でした。 ようやくオーナーさんが約100 坪の第一種住居地域を取得し、
空き地に囲まれた犬にとって最高の空間で犬の幼稚園の新築計画をスタートしました。
航空写真 配置図・1階平面図
2.建築物の用途区分と確認申請 確認申請は岡本里絵建築設計の岡本さんにご協力いただきました。 豊田市とのそれまでの事前相談で用途区分は畜舎(サービスをともなう店舗)で進めていたのですが、
豊田市ではじめての対象物ということもあり確認検査機関の担当者と認識が一致せず、
いろいろなことも重なり確認申請の許可に至るまで3 か月ほどかかりました。
3.設計するにあたって (建物とアンモニア対策) 建物は土地に合わせて5 角形としたのですが、入居する多くの犬たちのために人とは異なる設計条件が求められました。 ・構造は鉄骨造が容易でしたが、アンモニア等の腐食性ガスの 影響や高湿環境が想定されることから、
オール檜の木構造としました。
また、ガス管(鋼管)も腐食の影響を避けるためドックラン想定の屋外地中配管から屋内天井裏配管で計画しました。 仕上材は耐水性があり、土足可能な重歩行用のフロアとし配色についてはすべてオーナーさんの指定色で進めました。
外観(店舗入り口)入口上部看板(店舗名と肉球) アプローチ 犬の足跡(肉球デフォルメ)で歩道から店内に導入
4.生活環境 (人と犬の違い) 犬の目(色の識別能力、動きの識別能力) ・犬の色の識別能力は黄色・青色の2 色とその中間色と言われ、赤に関しては「非常に暗いグレー」に見えるとか、
人間とは全く違った色世界に生きていると考えられます。 ・動きの識別能力を表す「フリッカー融合頻度」は優れ、海外の実験結果の中には犬は蛍光灯のフリッカー現象で
ストレスになるという結果も発表されております。 ・犬の聴力(可聴域は65~50,000Hz) 犬の聴覚は優れており人間の4~6 倍で、高音域に至っては16 倍と言われ、音を感知する方向も
人間の16 方向に対して犬は32 方向もあるといわれます。 日常生活の中で、犬は人間には聞こえない幅広い音(空気振動も含め)を感じ取って生活しており、
雷や花火の音はもとより車の騒音・外から聞こえる人の声・犬の鳴き声・登下校時の外の子供の声など… 敏感に反応する場合もあるため、犬がパニックにならないような環境づくりが必要です。 ・ストレスフリーをかなえる環境づくりの工夫 ① 目線の低い犬のため、外部の刺激で犬が興奮しないように部屋の低位置に窓を設けない ② 外壁は充分な断熱材で省エネするとともに外部音を極力遮断する ③ 点滅の少ない照明器具で犬が活動する床レベルの明るさは(小学校教室と同等の)300ルクスとし、
スタッフの作業スペースは机上で500 ルクスとなるような照度計画 人と異なる五感を持った犬たちが、少しでも落ち着いた時を過ごせるようにこれらに配慮しました。
ロビー
写真撮影用スタジオ(左)、受付カウンター(右)、扉は白が教室(小)黒が教室(大)
5.犬の性格と教室 ・犬が好んでマーキングしたくなる状況を回避するため、柱や角などは極力避けてカウンターなどはなるべく円形とするようにしました。 ・スタッフが全体を見渡せるように、また犬同士が隣の教室の友達も見通せて安心できるように各教室の間は柵で仕切るようにしました。 ・各教室からの出入り口は、安全対策としてドア前には柵を配置し、犬が飛び出さないようにしました。
教室
教室(大)から作業スペースを見る、作業スペースからは格子を通して店舗入口が見える
床から1mまでは犬の嚙みつきやいたずらに対応
教室(大)間仕切り収納時(使用状況に合わせる)
作業スペース(左)、イベント開催時などに間仕切りは解放、2方向に外部出入口
上部の黒いパイプは間仕切りの補強用
教室(大)間仕切り設置(使用状況に合わせる)
作業スペース(左)、登園の頭数などにより間仕切る。2方向それぞれに外部出入口。
移動した柵にパイプで補強して、大型犬の寄りかかりにも対応
住環境 人の生活環境とは異なりますが、犬たちが安心して毎日元気に通園できる楽しい空間づく りに注力しました。 そして外部に雨水浸透施設を埋設することで地域の生活環境にも配慮した計画としました。
お友達と遊ぶ
間仕切り中間の移動用の開閉扉 左は小物が収納できるスタッフ用の椅子
2024年1月1日 16時10分 能登半島地震が起きた。
最大震度7、大津波警報が発令された。
当時、富山県滑川市に帰省しており、震度5弱で津波避難を体験した。
大きな横揺れは感じたが、幸い建物も人命も無事でした。
この家は、両親の為に「長生き人生の家づくり」として 2008年に新築し16年が経つ。
父が早くに旅立ってしまい、母は一人で「別荘のようだ」と言い,とても大切に暮らしてくれた。
①自然に融合した安心な家
建物土台を強固にする。スウェーデン式サウンディング試験で地表から地下2Mまでがやや締まった砂質土、
2m~2.8mが大体締まった礫質土なので、Φ600、長さ2,5mの補強杭を45本打つ、
湿式柱状改良工事を行った。この杭の上に基礎が載ることになる。
建物平面は2つの矩形が平行ではなく45度傾けて合体した構造。(1階2階平面図参照)
外観 北西 外観 南西
地盤改良工事 湿式柱状改良工事
②安全・快適断熱
防腐・防蟻剤を化学物質ではない塗装炭を塗る。
素材炭針葉樹を900度Cという高温で乾溜して通常の木炭の数倍の効果を発揮する活性化木炭水性塗料を使用。
吸湿、放湿作用で木材のカビ・腐食を防止。シロアリ、ダニの害虫を予防。脱臭効果や有害物質の吸着効果。
施工も土台・火打ち土台・大引、根太、根がらみ、柱、間柱、筋交い、胴縁、窓台など土台上端から高さ1mに刷毛引き、ローラー塗りをする。
断熱性能を向上させるために「現場発泡硬質ウレタンフォーム」を採用。
気泡を含む発泡ウレタン樹脂を吹付。発泡材として二酸化炭素を用いフロン類を使用していない規定があり環境に配慮した仕様である。
活性化木炭水性塗料 現場発泡ウレタンフォーム
③本物志向
床は無垢材・カリンに似たピンカド厚15mm,ウレタンクリア塗装、
壁・天井は炭壁・珪藻土壁、
ドイツのウッドチップ壁紙のオガファーザー貼りに自然健康塗料 デュブロン塗布(漆喰風仕上)。
2階床は竹材にウレタンクリア塗装使用。化粧梁などはデュブロン塗布(濃茶)。
竣工当時から室内の空気がきれいと感じられている。
居間・食堂 化粧梁にデュブロン塗布
④借景
南面は道路を挟んで田畑が広がっていたが、ここ2-3年の間に戸建て住宅が立ち並ぶ変化がある。
外構は塀で遮断することなく樹木を緩衝帯として植樹した。目隠し効果があり、外の景色が気兼ねなく借景として楽しめる。
借景 居間から外部望む 居間フルオープン開口
⑤回遊性
平面計画は回遊性を重視、2階洋室の小窓からは1階居間が望める。
水廻りもまとめて配置し動線にも配慮。
収納は階段下や居間の一部、洗面所など適材適所に配置した。
居間から和室を望む 1階居間北側
和室8帖 2階洋室 北面
2階洋室から1階望む 回遊性 2階から1階望む
改めて住む人の暮らしや価値観のあった安全な住まいづくりのお手伝いができればと考える。
家の中にその人の豊かな人生がつくられる。住まいは生き方とも思う。
名古屋市内の駅のプラットフォームに隣接するおにぎり型の小さな敷地に
延べ面積650㎡の0歳から6歳まで120人収容の保育園を建設しました。
4階建の耐火建築として各種法律をクリアしつつも、楽しく豊かな日常が過ごせる保育園となるように、
色鮮やかで子供たちがお家に帰ってきたようなデザインを取り入れました。
敷地
3方道路と北側の隣地による斜線制限で出来た各階に配置されるバルコニーは
保育室から直結した子供たちの遊び場、
敷地全体が立体的な園庭となっています。
外観
斜線制限でセットバックすることで変化に富んだ外観。
ランダムに配置された窓はお家のデザインで元気よく通いたい保育園を演出。
駅のホームからも元気な子供たちの姿が望めます。
↑1階ホール ↑ネット遊具
2階ホールに設置したネット遊具を1階のホールから見上げれば、元気な子供たちの姿が見えると共に、
ネット越しに吹き抜けとなることで、狭さを克服し広がりある空間に。
保育室
ネット遊具に面する窓やトイレの入口など家形のデザインと、照明の配置で楽しさを演出。
部屋ごとに腰板や造作家具や手洗いの色を変えています。
窓格子デザイン
安全対策の木格子を木立に見立て、動物のカッティングシートで可愛さを演出。
トイレブース
扉をつけず回り込んで入る子供トイレ。
大人からは見える高さのパーティションのイラストで、子供たちもお気に入りの場所になっています。
デザイン協力RYUDESIGN
東南から見た工事前
築40年の事務所併用住宅の増改築。
プレカット後、中止になって、6年間そのまま放置されていて、
チップにされる予定の木造2階1棟分の材を使うことにした。
東南から見た工事後
屋根の形状を変え、平屋だった東の事務所を一部2階とし、
南に多目的用途のスペースを増築した。
増築部分屋根
東の事務所は、2階建てとし、半分に使われなかった梁、桁
等を並べて、床にした。
東改築部分
2階は事務スペースとした。
南増築部分
南の増築部分は、天井を高くし、解放的に。
展示、会合等多目的に使用できるようにした。
増築部分屋根
南増築部の屋根にも構造材を並べた。
南増築部分パラペット
パラペットの持ち送り部分は、ほぞ穴がそのままに。
1.【トイレ改修】
左 改修後 右 改修前
和便器を洋便器に取り替えました。
介護保険利用(要介護2)
2.【屋外手すりの取り付け】
左 改修後 右 改修前
門から玄関までのアプローチの両側に手すりを取り付けました。
介護保険利用(要介護1)
3.【段差解消機設置】
左 改修後 右 改修前
車いすの高校生が一人で外出するために屋外階段があった場所に段差解消機を設置しました。
障がい者住宅改造補助金利用
4.【段差解消】
左 改修後 右 改修前
小上がりの和室の床をリビングと同じ高さに揃えました。
介護保険利用(要介護2)
5.【浴室改修】
左 改修後 右 改修前
浴室の床段差を取る際に、浴槽の入れ替えや断熱材取付、2重サッシ取付も同時に行いました。
昭和初期の雰囲気を残したデザインとしました。
高齢者等居住安定化推進事業費補助金利用
築120年以上経つ母屋と、築30年の別棟があり、築浅の住宅をリフォームし、母屋は解体した方がいい、
と当初クライアントさんは考えていたようでした。
現調をして、母屋がかなりしっかりしていることがわかりました。
大きな柱梁、特に柱は欅で、今どき手に入るものではありません。
今風に住みやすくリノベーションして、残すべき建物だと考えました。
階高が低いため床を下げ、足固めや床断熱、開口部の変更など、
いいところをできるだけ残し、暮らしやすい住まいとしてよみがえりました。
通り土間でキッチン(数十年前リフォーム)と分断されていた部分をつなぎます。
玄関の框は、解体した棚板(欅の一枚板!)を再利用。
通り土間だったところは廊下に。
小舞竹の向こうはペットのワンちゃんの居場所です。
気配がわかるように、少し土を落としています。北側には中庭があり、
ワンちゃんの遊び場です。
北の大きな掃き出し窓は低い高性能の引き違いサッシに変更。
縁側も部屋の一部とし、広々とした空間に。
低い天井は吹き抜けに。
ところどころJパネル(杉の3層板)を落とし込み、補強します。
数十年前にリフォームしたキッチンは、
一部既設の収納キャビネットを残し、
コンパクトにしました。
集まって食事ができるテーブルは造り付けです。
屋根を葺き替え、目隠し兼通気性のある大和張りの杉の塀を外周に回し、
趣のある佇まいになりました。
広々とした芝生の庭はゴロンと寝ころびたくなる気持ちの良い場所になりました。
キッチンを中心に部屋の隅々まで目が行き届く間取にしました。
小上がり畳スペースも木の格子で視線が抜けるように設計しています。
リビングで使う雑多なものを収納できる場所。玄関ホールからもリビングからもアクセスでき、
いつも片付いたリビングを保てます。
メイクスペースのある洗面所。その奥には脱衣室。洗面所の横にはファミリークロークも配置。
玄関から土間収納その先にある趣味のスペース。
もちろん、直接外とつながるようにもなっています。
ご主人の大好きな自転車を思う存分楽しめる空間です。
広い敷地の中には、門、大きな本宅、座敷、車庫、物置小屋2棟、そして古くて危険なブロック塀などがいっぱいで、
屋敷中を整理したいと解体工事の依頼を受けて始まった打ち合わせの中で出てくる話題は、
ご夫婦がお住まいの本宅への数々の不満でした。
結局、大きな本宅は、お父様とご長男様にお譲りし、解体工事終了後に改めてお住まいの計画が始まり、
ご夫婦の嬉しいこと、楽しいこと、大好きなことをギュギュっと詰め込んだ平屋の住まいが完成しました。
駐車場から玄関までは、スロープを設け、
車いすやベビーカーでの移動が出来るようにしました。
60代ご夫婦のご要望は、お掃除が簡単で、夏涼しく冬温かく、とにかく安心に暮らせる丈夫な家で、
友達を家族に気兼ねなく招き入れるお部屋があり、そこでは時間を忘れて、大好きなゴルフのことや、
楽しかった旅行の思い出、お孫さんとの嬉しい出来事など珈琲を飲みながらゆっくり話していたいそうです。
駐車場をリビングの前に配置し簡単な出入りを可能に、またキッチンと繋がる動線にして、
接客時に会話が途切れないようにしました。キッチンが片付いていない時は間仕切りで視線をカットします。
在宅勤務対応のワークスペースは、日中はご主人様がお仕事をし、
夜は奥様かYouTubeを楽しむ場所に変ります。
キッチンから見たリビング
キッチンはお孫さんと楽しくお料理やお菓子作りが出来るように
広めに計画。引き戸を開けると洗面脱衣室、バスルームへつながります。
職人さんの宿舎解体後に作庭を・・・そんなご依頼で伺ってお打合せするうちに、
この椅子に座ったように室内から眺める庭もよくしたいと思うようになりました。
工場(こうば)の1/3程度を改装して居間の機能を持たせることになり、
外構屋からはみ出た室内改装が始まります。 天井高の大きい空間は、
お施主様のたってのご希望で厚い漆喰壁が最優先となり、
ご主人とよく行かれたホテルのイメージで古民家風です。
天井は何も変えず、目立たないように黒塗装にファンを施しました。
選ばれたコンクリートタイルの斬新なパターンが、
やけに空間にフィットして外部にまで伸ばすことになります。
本業の庭は、
背景の緑を取り込むように外周を高低差のある植栽帯に立ち上げます。
解体で現れた50年前の基礎の単粒砕石があまりに美しく、
お施主さまと一緒になってみんなで貼ることにしました。
出入り口となった扉の大きいこと・・・現況サイズをそのまま生かして作り直し、建物の幅分の長さのパーゴラを設置し、
外仕事に使われるグッズ収納棚や水場を配しユーティリティ活用しています。
積極的に外にでて植物に触られる日常に、
なくてはならないくらいの室内空間も併設できて、
お施主様も大満足の内外空間となりました。
設計概要
所在地:名古屋市中川区
構造:鉄骨造2階建 延べ面積:あおぞらこども園 622.51㎡ そらっこ園243.97㎡
この法人にとって2件目の新築園、「こどもがのびのび楽しく過ごせる園を造りたい」
と広い土地を探してこの敷地に決まりました。 周りはのどかな田園が広がり、
気持ちの良い場所です。毎日を豊かに暮らるように内外で遊べる工夫をしています。
園庭から1000mmFLを上げている関係で段差を利用した階段ギャラリーやお山の滑り台等、
遊びのスペースを建築でも作り、軒を深く作ったウッドデッキは夏の日差しを避け、
小雨でも屋外で過ごせる空間を作っています。
すべての保育室はランチルームや多目的ホールに繋がり廊下的なスペースは無く、
2階は保育室の引き戸をすべて外すことで大きな遊戯室にすることができます。
階段室には下から上まで続く遊びもできる家具を設置しジャングルジムのようにアクティブに遊べます。
こどもえんを開園してすぐに定員いっぱいになり定員数の少ない0~2歳の待機児童が多いことから隣接する土地を新たに購入し、
そらっこ園を新築。 インテリアにもこだわり、毎日楽しく遊べる園になりました。
あおぞらこども園
正面玄関(北面)エントランス こどもたちは東側の通路(スロープ) を使って園庭側が出入口です
園庭から建物を見る 段差を使った様々な工夫をしています
シンボルツリー お山の芝生を使って遊べます
軒が深く雨が降っても過ごせます
階段室の家具 階段下昇口から階段踊り場2か所へつながる遊びのスペース
そらっこ園
あおぞらこどもえんの駐車場から見た西面 南面
階段下を利用した空間でクッションで造った遊具スペース
よちよち歩きの子も安心して遊べます
船の遊具を購入してもらったので海をイメージした床のデザインと満天の星
お迎えのお母さんたちもホッと気が休まるのでは?
私はこどもが3人、すべて0歳児保育です。
小さな我が子を夜まで預けて仕事をしてきました。
お迎えの時のお母さんの気持ちも手に取るようにわかります。
楽しく過ごしていただろうこどもの笑顔で疲れが癒されると良いと思います。
旧市街地に建つ大正期の住宅から郊外の広々とした敷地に住み替えをされました。
旧宅では、先代が長年茶の湯にたずさわられ、茶室、露地をはじめとする茶の湯の空間が
確立されており、新しい住宅においても先代の茶の湯の心を受け継ぎたいとの希望でした。
旧宅の広間(茶室)からは、欄間、地袋天板、炉壇、炉縁、引手等はそのまま利用し、
欄間障子は埋め込み照明のセードとして再利用しました。
平面計画では、東面に茶の湯の「おもてなし空間」、南面に家族の「くつろぎ空間」を配置し、
それぞれ独立させることで、日常空間と非日常空間のバランスを取りました。
◇鞘の間から広間(茶室)を見る・・・旧宅から欄間、地袋天板、地袋唐紙、引手を再利用
◇東側から外観を見る
◇スタディ模型 ◇露地・・・蹲は旧宅から移設
◇水屋・・・表千家 ◇玄関
◇洋室・・・天井埋込照明のセードは旧宅の欄間障子を再利用 ◇トイレ
【設計概要】
◇所在地 知多郡武豊町
◇構造 木造2階建
◇延べ面積 167.71㎡
現在非住宅の木質化の促進が重要改題となってきています。
数年前に地域密着型特別養護老人ホームを設計させていただきました。
通常ですと鉄筋コンクリート造で建設されるところですが
木質化に深く興味を持っておられた理事長のご要望により
構造体及び内装まで木で行うことができました。
共同生活室は天井の高い広がりのある空間とし、床及び腰壁には無垢材を使用しました。
とても温かさを感じていただける空間になったと思います。
居室は共同生活室を中心に配置し一歩部屋から出れば誰かと会話をすることができ、
更に中庭に出たり、景色を楽しむことができます。
個人の生活を尊重し、
コミュニケーションが自然にとれるそのような「家」を目指しました。
実家の外構リフォーム検討のため、パースを何枚か描いたので紹介したい。
駐車スペースが縦に2台と、車の出し入れが不便だったため、
横に2台、臨時でもう1~2台分スペースがとれるよう、計画した。
駐車パターンがある程度決まった基本設計段階で一度、
手描きパースを描いて、皆でイメージを共有した。
計画が決まり、仕様を決める中で、何枚か簡易的なCGパースを作成した。
それぞれの色や素材を検討するにあたり、カタログを見ているだけでは、
なかなか全体の想像ができないので、パースを見てもらうのはとても役立つ。
完成写真
不整形の土地を購入しようかどうか、迷ってらっしゃいました。
それは普通に計画すると、車が2台しか停められないからです。
そこで、不整形の形を活かしたご提案をしたところ、
車2台が4台停められるプランとなり、使い勝手の良いプランとなりました。
築57年の純日本家屋を、孫がこの度リノベーション。
「祖父母が大変入れ込んでいたのを知っていたからこそ、取り壊すには惜しいと考えた。」
奥様とともに自分たちらしいオリジナリティを加え、素敵なモダン住宅によみがえらせました。
当時の大工さんの高い技術がうかがえる格天井や床の間など、伝統的工法はそのまま生かしています。
極太の松の梁がとてもしっかりしていたので、以前あった小屋裏物置は床組ごと撤去して、新たに吹抜け空間とロフトを設けました。
その下には、和室と納戸の間仕切りを取外し広々とした空間になったLDKがあります。
無垢材は表面を削ることできれいな状態に再生できます。
若いご夫婦自らこの研磨や塗装を手伝い、思い描いたとおりに造り上げていったお家です。
特にリビングに隣接するサンデッキからの眺めは、まるで絵に書いたような美しさです。
住み続ける選択をした若いご夫婦のお家をどうぞご覧ください。
マンションの最上階にお住まいだったN様ご家族。
ご夫婦の故郷の地を終の住処として、お持ちだった土地に二世帯住宅の新築をしました。
二世帯住宅であるため上下階に分かれての暮らしとなります。
実際の坪数より広さを感じる間取りと配置計画を考え、
自然の恩恵を思う存分取り入れることができるよう何度も打合せを重ねました。
特にご家族の将来の生活に関しては熟慮しました。
・独立した子どもたちの結婚、出産など家族の変化に対応できること
・夫婦で老後をできるだけ安心して暮らせること
・心身健康で暮らせる自然環境づくり(仕上げ、日照、通気通風を考えた間取りと窓、欄間計画)
・将来を見据えた生活動線
家族にとって良い影響を与える「しあわせにつながる住まい」を目指しました。
年月が経っても流行に左右されない伝統的で落ち着きのある造り
板倉壁工法
施工中外観 南面土庇
家族が自然と集まる(帰ってくる)居心地よさと安心感
毎日の生活に感謝のできる自然の恩恵を感じる暮らし
ダイニングから大黒柱、茶の間、寝室を眺める
間仕切り障子 泊まれる茶の間和室
寝室からつながる廊下を挟んだ水廻りとオープンクローゼット
手刻み手作りで心のこもった自信と愛着のある住まい
良い雰囲気
これらの要因を仕組んだN様邸です。
N様邸 1階平面図
「美は細部に宿る」という言葉がありますが、H邸はその言葉をそのまま実現してしまったような住まいです。
たとえば、板の断面に鑿(のみ)を入れ、
まるで彫刻のような仕上げになっているリビングの棚板。
このような細部の美しさの一端に触れただけで、
住まい全体の美しさも同時に見えてくる、そんな住まいです。
キッチンの床を一段下げ、カウンターに座るひととの目線をぴったりと合わせるように施工するなど、
ここでも細部へのまなざしが暮らしを美しく仕上げています。
お施主様自らほとんどの内装(中霧島ライト塗壁)を施工しました。
設計概要
所在地:豊田市豊栄町
構造:木造(在来工法)平屋建て
面積:敷地478.45㎡ 延べ床面積86.96㎡
夫婦と子供1人と奥さまのお母さんの4人のための住まい。
2018年に最初に相談を受け、改修するか建て替えるかから検討をスタートし、
既設石積み・既設車庫を残すか撤去するか、建物アプローチの位置などの検討を重ね、
決定してからのプランニングスタートとなった。
車いすのお母さんがスムーズに部屋に入れるよう、エントランスにスロープと玄関扉とは別に車いす用入口を設置。
車椅子の移動にも強い、無垢床材と塗装の選定をした。
24時間換気システムを導入し、床下と小屋裏で空気を動かし、床には給気口と排気口を設置している。
敷地が広いこともあり平屋とし、寝室棟とリビング棟は別構造として、廊下の接合部にはエキスパンジョイントを設置した。
屋根は日本瓦とし、屋根勾配がある分、小屋裏収納を設けるなど有効活用している。
洗面化粧コーナーは脱衣洗濯室とは別とし、開放的にし、上部には天窓(透明瓦)を設けた。
既設石積みは撤去しアプローチとして擁壁新設 玄関脇にスロープ設置
玄関ホール正面中庭(左床に24時間換気の給気口) 玄関ホール正面中庭
リビング棟LDK 玄関ホール車いす用入口
和室 洗面化粧コーナー天窓
設計概要 所在地:名古屋市瑞穂区 構造:木造(在来工法)平屋建て 面積:敷地423.93㎡ 延べ床面積155.47㎡
奥様のご実家を建て替えた2世帯住宅です。
ご夫婦+子供、奥様のご両親、奥様の妹さん、という6人家族です。
プラン当初は、玄関は2つにわける、ご両親の居室を明るい南にもっていきたい、
お母さんのサブキッチンが欲しい、という要望に合わせたものをつくっていました。
どうしてもリビングが狭くなる、水回りとご両親の居室が離れる、などなかなかしっくりきませんでした。
何通りのものゾーニングを検討した結果、リビングを南面に広くとり、
ご両親の玄関と居室をコンパクトに寄せる、水回りは全て共有でゆったりと、
という案に落ち着きました。
結果的には、ご両親の居室と水回り、キッチンと水回り、それぞれの動線も近くなり、
シンプルな間取りになったと感じています。
2世帯住宅は、それぞれのライフスタイルと関係性によって、
何を共有し、何を離すか、その住み分けがポイントです。
それを紐解くには、今までの生活習慣、過去の住まいでのこと、
趣味や価値観、など雑談めいたお話が大切だと思っています。
いろいろなお話をしてくださったお施主様ご家族に感謝です。
キッチン→パトントリー→脱衣室という動線
ご両親の玄関横にそれぞれの居室、玄関奥にトイレと洗面
洗面は1か所ですがその分ゆったりと
メインの玄関は明るく